2023年4月にオープンした待望の旧福浦岸壁『金沢水際線緑地』ですが、既に沢山の釣りファンや家族連れで大盛況のようですね!!
ワイコバも見に行ってきましたが、風の強い日にも関わらず多くの釣り人で賑わっていました。
金沢水際線緑地で実際に釣りもしてみましたが、「投げ釣りの禁止」であったり、根掛かりが多発したりと四苦八苦した方が多いのではないでしょうか?
ということで、自分で現地調査したり、出回っている情報を整理して「金沢水際線緑地」を徹底解剖したいと思います!!少しでも「金沢水際線緑地」での快適な釣りの手助けになればと思います。
特に今回根掛かりの原因も判明しました!岩や海藻だけではない致命的な原因も分かりましたので是非最後まで見て頂ければと思います!
金沢水際線緑地
先日ゴールデンウィーク前4/28にオープンした『金沢水際線緑地(かなざわすいさいせんりょくち)』は、2019年9月の巨大台風15号で横浜市金沢区福浦・幸浦地区の護岸(いわゆる福浦岸壁)の跡地に、かさ上げや消波ブロックの設置等を行い、想定し得る最大の高潮、高波による浸水を防護する護岸として復旧しました。また、以前から「海辺の散歩道」として多くの市民に親しまれていた遊歩道について、海の景色を眺めながら散策や釣りができるよう護岸の上部を再生した遊歩道施設です。
釣り場と遊歩道
釣り場は南北1㎞に渡る岸壁で、中央辺りには管理棟(休憩所)、トイレは管理棟と南岸壁の方にもあります。
北堤防
北堤防は500mほどになりますが、管理棟に近い方がやはり人が多いです。
管理棟から離れるほど人が少なくなります。
南堤防
南堤防は駐車場から近く、またトイレもあることから、北堤防よりも釣り場が混雑しています。
必須アイテム
見て頂ければわかると思いますが、なんせここの堤防壁は高い!転落防止として堤防壁の高さは1100㎜もあり、さらにその上には100㎜の手摺が設けられています。
これが実際の目線の高さです。
堤防壁が高いことに加えて、厚みもあるので、大人でも堤防に乗り上げないと海面を見ることができません。
ですので、このような足場があると釣りの快適性が随分違うので用意しておきましょう。
また、釣り竿をずーっと持っているのは大変ですが、このような竿受けを手すりに付けておくと、釣りがより快適になるのでお勧めです。
釣りの好ポイント
金沢水際線緑地は北と南に堤防が縦長となりますが、基本的な海底の地形は同じものと考えられます。しかし、それでもいくつかの好ポイントとなる場所があるのでしっかりチェックしておきましょう。
以下のような好ポイントがあります。
①管理棟周辺
②北堤防先端
③南堤防先端
①管理棟周辺
まずは『管理棟周辺』が好ポイントの1番目です。
釣り人が一番多く、コマセが常にまかれているので魚が集まり易くなっている場所です。特にアジ、イワシ、サバ等の回遊魚はコマセが多い所に集まり、滞留する傾向にあるので回遊魚狙いの人はこの周辺で釣りをすると良いです。
ただし、カサゴ、メバル等の根魚は既に沢山釣られ過ぎて他に比べて少なくなっているかもしれません。また、クロダイ、メジナ等の警戒心が特に高い魚も人の気配を感じて移動する確率が高いので注意して下さい。
②北堤防先端
次の好ポイントは『北堤防先端』です。
人が比較的少ないので魚の警戒心が薄く、また北堤防先端にはテトラポットが入っており、魚が居付きやすい条件が揃っているので金沢水際線緑地の中でも屈指の一級ポイントとなります。
特にカサゴ、メバル、クロダイ、メジナ等の魚が期待できます。
ただし、管理棟とは逆に人が少ないことでコマセが効かず、回遊魚は管理棟の方に集まってしまう可能性もあります。
また堤防先端付近にはスロープがあり、その周辺は『釣り禁止エリア』に指定されているのでテトラポッド回りを狙える場所は禁止エリアと先端の間にある数人が入れるスペース限られています。その為、なかなかこのポイントに入るのは難しいです。
③南堤防端
最後の好ポイントは『南堤防端』です。
南堤防端には北堤防先端とは違いテトラポットは入っていませんが、金沢水際線緑地の中では一番外洋に近いことから、アジ、サバ、イワシ、ブリ等の回遊魚が一番最初に釣れる確率が高いです。
また、トイレや駐車場も近いのでなんといっても便利です。
以上3つの釣りのポイントを紹介しました。
では実際に海の中はどうなっているのか?気になりますね。いろいろと調べると、海中映像を撮っている方がいたのでいくつか確認してみることにしました。
その前に注意事項として、横浜市内の公園での撮影には許可が必要ということらしいので注意が必要です。
横浜市内の公園での撮影には許可が必要
横浜市内の公園での撮影について『写真撮影』や『ビデオ撮影』をする場合には「撮影行為使用料」というものがかかるそうなので気を付けてください。
許可の必要な撮影について
横浜市のWebサイトには下記のようなルールが記載されていました。
公園は市民の皆さんの憩いの場であり、一定のルールの中で、だれもがいつでも安全で快適に利用できなければなりません。一時的に占用を伴う撮影は、公園の通常利用を妨げる可能性があるため、横浜市公園条例に基づき許可を受ける必要があります。以下の具体例を参考に、申請手続きを行ってください。
- テレビCM、テレビドラマ、映画の撮影(動画撮影)
- 広告・ドラマ、動画配信サイト用の撮影(静止画撮影・動画撮影)
- フリーペーパー、ポスター、雑誌、カタログなどの撮影(静止画撮影)
- 婚礼、成人式、七五三などの各種記念撮影(静止画撮影)
- モデルを用いた撮影・撮影会(動画・静止画撮影)※上記に当てはまる場合でも、撮影方法によっては許可がいらない場合があります。また、報道を目的とした撮影(新聞やニュース番組などの撮影で即時性の高いもの)も許可手続きを必要としない場合があります。詳細は電話にてお問い合わせください。
引用:横浜市
当たり前ですが、普通に友達や家族と写真を撮ったりする分には問題ないということです。
撮影行為使用料
商業撮影(業として行う撮影)
写真撮影:15,000円
動画撮影:30,000円
上記以外の撮影(各種記念撮影、モデル撮影会など)
写真撮影、動画撮影ともに3,900円
※同日に複数の公園で撮影を行う場合、公園ごとに手続きが必要となり、公園ごとに使用料の支払いが必要です。
例)4月1日にA公園と、B公園の2つの公園でテレビドラマの撮影を行う場合
30,000円(商業・動画撮影)×2公園=60,000円
※各種記念撮影の場合でも、成果物を撮影者(企業・個人ともに)の宣伝・広告等に二次利用する場合は、商業撮影の料金を支払いが必要です。
少し脱線しましたが、本題に戻りましょう。次に根掛かり多発の根本的な原因が判明したのでご紹介します。
根掛かり多発の原因が判明!
金沢水際線緑地で実際に釣りをして感じたことは、根掛かりが多いということです。釣り場を見学していても、かなり多くの人が根掛かりしているのを見かけました。
最初は海藻や海底に敷き詰められた盛石に根掛かっているのだろう、っと思っていましたが、実は原因は他にありました。それはいくつかの水中映像から分かりました。
金沢水際線緑地の海中映像がこんな感じ
消波ブロックをこんな角度で見ることないのでなかなか面白いですね。
消波ブロックが下まで続いています。
スズメダイの姿が確認できます。
ポツポツと海藻が生えており、ウミタナゴの姿も
なにやら大きな岩か段のようなものがあります。藻のような短い海藻はありますが、ワサワサと生えてはいません。
そして問題のこちらの映像
わかるでしょうか?
なんと、海底に網のようなものが確認できます。
こちらの映像にも
盛石を定置させる為に網が海底に敷かれているのです。
根掛かりの原因は間違いなくこれです。むしろこんな状態で仕掛けを入れて根掛からないはずがないです。仕掛け回収トラップのようなものです。
こんな状態で仕掛けを底まで落とすのはかなりリスキーということが分かりますね。
これらの映像と自分が現地調査した内容で金沢水際線緑地の海中の様子を断面にしてみました。
足元の水深はそんなに深くなく、潮汐にもよりますが2,3mといったところ。ゴロゴロと岩があり、沖に行くにつれて深くなっているものと思われます(ちょい投げの範囲でしか水深はわかりません)。
そして海底には盛石定置用の網が敷き詰められています。網がある以上根掛かりは高確率で発生します。
釣りをする際、根掛かりはかなりのストレスです。釣りにならない上に仕掛けもロストします。しかし、根掛かりを避けて釣る方法もあるのでご紹介しましょう。
根掛かりを避ける釣り方
海底の盛石定置網による根掛かり多発の為、「出来る釣り」と「出来ない釣り」がはっきりしました。すこし整理してみましょう。
出来ない釣り
①天秤ちょい投げ釣り
ちょい投げ釣りでも底を針が這うような、天秤、ジェット天秤を使用した仕掛けは高確率で根掛かります。
②タコ釣り
タコ釣りはタコエギを底を這わせて釣る釣り方なので100%根掛かります。
次に工夫は必要ですが「出来る釣り」を考えてみましょう
出来る釣り
サビキ釣り
サビキ釣りは投げ釣りに比べて根掛かりはしづらいですが、工夫すればより根掛かりを回避できます。その一つが、ウキを付けて、底まで落とさずに仕掛けを浮かせる方法です。
最初にタナ(水深)を調整する必要がありますが、しっかりとタナを設定できれば根掛かりをかなりの確率で回避できます。
他にも仕掛けを底まで落としても針が定置網に引っかからないように、「捨て糸」を足して仕掛け全体を上げる方法もあります。
胴突きちょい投げ釣り
ちょい投げ釣りでも「胴突き仕掛け」に「捨て糸」を足せばかなり根掛かりを回避することが出来ます。
これらの仕掛けであれば、万が一オモリの方が岩などにひっかかっても捨て糸から切れてくれるので、仕掛けの部分は回収できる確率が上がります。
以上のように少し手を加えることで根掛かりに悩まされない釣りが出来ます。他にもウキ釣り全般や、アジング、ガシリング、メバリング等も底を攻めなければできそうですね。
まとめ
今回は現地調査や出回っている情報を元に『金沢水際線緑地』の徹底解剖をしてみました。調べたことから分かったことは、海底には盛石定置網が敷き詰められており、そこに仕掛けがひっかかってしまう為に根掛かりが多発していることが分かりました。また良く分かっていなかった海中の状態も確認することが出来たので、少しでもお役に立てればと思います。
金沢水際線緑地はその構造上、高難易度の釣り場ですが工夫次第で釣りが出来るようになります。なんといっても24時間、無料で釣りが出来ます。これから夏に向けて回遊魚も多く入ってくると思われます。みんなで釣りを楽しみましょう。
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コメント
詳細な解説、ありがとうございました。
とても分かりやすく記載されていて、とても参考になりました。
こちらこそありがとうございます!
そう言っていただけると嬉しいです。金沢水際線緑地は根掛かりし易いですがもともと魚影が濃い場所なので魚は沢山釣れると思います。堤防壁が高いのが難点ですが、水難事故にはくれぐれもお気をつけください!