これから暖かくなる季節。バイクで遠出をする方も増えてくるのではないでしょうか?
その際、高速道路を利用する人も多いと思いますが、みなさん現金で支払っていますか?それともETCを取り付けているでしょうか?ETCで高速道路を利用すると、ETC割引でかなり高速料金が安くなります。
しかし、ETCをお店で設置すると「本体価格」+「工賃」+「セットアップ」と色々とかかりかなり高額になります。ETC料金が安くなっても、これでは元を取るのに随分かかり、本末転倒です。
そこで、今回、自分で設置が可能で価格を抑えられる「USB電源ETC」を購入したので、その詳しい内容と注意点をご紹介したいと思います!
高速道路でETCのメリット
ETCで高速道路を利用すると、ETC割引が受けることができ、かなり料金を押さえることが出来ます。
例として、横浜から山梨県の河口湖まで行くとします。
この場合、バイクは軽自動車と同じ区分になる為、高速料金(軽・自動二輪)は以下のようになります。
通常4,390円かかるところが、ETCを利用すると、2,960円まで下がり、約1,500円近く安いことになります。
また移動にかかった時間は、下道で行くと3時間58分かかるところが、高速を利用すると1時間48分まで約2時間短縮出来ます。
ETCで高速道路を利用することで、高速料金をかなり抑えた上に時間の節約も大幅に出来ることになります。
ETCは自分で取り付けてもいいの?
ETCの利点については、時間、お金の面で十分理解できたかと思います。それでは実際にETCを設置するにはどうしたらいいでしょうか。
店舗での取り付けが必要?
基本的にバイクでETC割引を受けるためにはバイク用にセットアップされたETC車載器の設置が必要です。
ETC車載器のセットアップや取り付けは「二輪ETC登録店章」「二輪ETC2.0登録店章」のある店舗でしか行えません。これはETCの不正利用や、走行中のETC落下を防止し、安全な利用を守るためです。
という「決まり事」はありますが、強制ではありません。
法律上は?
まずは、NEXCO東日本による高速道路の不正通行による規定を見てみましょう。
「不正通行について」NEXCO東日本より
こちらによると不正通行というのは「料金の全部または一部の支払いを免れることを目的として次の各号に該当する行為を行った場合」にあてはまるようです。
つまり、高速料金を不当に安くしようとしたりした場合について法的に罰せられるということで、現状バイクと軽自動車の高速料金が全く同じである以上こちらの規定にはあてはまらないということになります。
もう一つETCを利用する場合にはETCシステム利用規定というものがあります。
ETCシステム利用規程
こちらの第4条の3項では
「車載器を取得した者は、車載器の取り付けられた自動車のナンバープレート(自動車登録番号標及び車両番号標をいいます。)が変更になった場合、車載器の取り付けられた自動車をけん引できる構造に改造した場合、車載器を他の自動車に付け換えた場合等セットアップされている情報に変更が生じた場合には、再度セットアップをしなければいけません。」
と記載されています。
つまり軽自動車用にセットアップされたETC車載器をバイクでそのまま使う(自主運用)ということは、こちらの規定に反することになります。
では、こちらの規定に反するとどうなるのでしょうか?
特に罰則はありません
ETCシステム利用規定では罰則の規定がないのです。
結果として軽自動車用にセットアップされたETC車載器をバイクで使用することは法律的に問題はない、ということになります。
しかし、規定には反してるのでそれが原因で起こった不具合で責任は負えませんというのが答えです。
要はグレーゾーンという事です。
2004年にETC割引が始まってバイクで自主運用する人が出てきて以来、ずっと議論されているのですが、今までこの自主運用ETCを使っていたバイカーが捕まったという話はないので、今のところ問題ないといえます(今後トラブルがあった場合、罰則の可能性あり)。
安心を考えるならばバイク屋でバイク用のETC車載器を取り付けるべきですが、やはり費用が高いのでワイコバはETCの自主運用をしてみることに。
自主運用ETCの種類
さて、自主運用ETCを使ってみることにしましたが、調べてみると大きく2種類あります。
「乾電池式」と「USB電源式」です
通常はバイクのバッテリーから電源を引っ張ってきますが、自主運用は乾電池かUSB電源(モバイルバッテリー)を電源にします。
「乾電池式」はそもそも本体価格が安いですが、乾電池を8本も使う為モノ自体が大きくなります。
「USB電源式」は価格が高くなりますが、モバイルバッテリーを使用できるのでコンパクトになります。
価格と利便性の比較
次に自主運用ETCと車載ETC、現金でそれぞれ価格と利便性の比較をしてみました。
USB電源ETC | 乾電池式ETC | 車載ETC *2りんかん調べ | 現金 | |
本体価格 | 6,000円~ | 5,000円~ | 26,950円~ | 0円 |
取り付け工賃 | 0円 | 0円 | 13,200円~ | ー |
電源 | モバイルバッテリー | 乾電池8本 | バッテリー | ー |
ETC割引 | 〇 | 〇 | 〇 | ✖ |
複数バイク使用 | 〇 | 〇 | ✖ バイクショップで付替え | ー |
防水 | 〇 | 〇 | 〇 | ー |
ゲート通行時の手間 | 〇 | ✖ スイッチのON/OFF要 | 〇 | ✖ |
アンテナの種類
次にETCのアンテナにも種類があります。
『分離型』と『一体型』です。
分離型は、アンテナだけを見えるところに置いて、本体を目立たない場所に置くことで、バイクのシルエットを壊すさずに設置が可能です。
一体型は、アンテナが内臓されているので、スッキリしますが本体を見える位置に設置する必要があります。
購入したETC
以上を踏まえた上で、ワイコバが購入したのは
「アンテナ一体型USB電源ETC」です。
基本的に自主運用ETCは必要な時だけ設置、普段は取り外したりする為、アンテナが一体のものを。さらにやはり乾電池よりもUSB電源の方がコンパクトで使い易いと考えました。
自主運用ETCというものは正規のメーカーは売り出していないので、オークションサイトやフリマサイトで個人販売されているものを購入しました。
価格は7,980円でした。お店で設置すると数万円するのでかなり価格は抑えられます。
マウント付き防水ケースもついてました。
実際にETCとモバイルバッテリーを入れてみるとこんな感じ。ピッタリ収まります。
一応、動作チェック
モバイルバッテリーを刺した状態ではピピピっという音と共に、緑とオレンジのライトが点灯します。
ETCカードを差し込むと、ピピっという音と共にカードを認識しオレンジのライトが消えました。正常に作動しているようです。
バイクへの設置
ETCはセンサーが正常に反応するように、バイク前方上面に設置する必要があります。
余っていたクランプバーをハンドル部分につけてここに設置してみましょう。
ふむ、いい感じです
横から見るとこんな感じ
ETCとモバイルバッテリーを入れてみた感じ。これならセンサーもしっかり機能しそうですね!
自主運用ETCを実際に使ってみた
それでは実際に高速道路に乗って、ETCを使ってみます。
めちゃめちゃドキドキします。
ゲート開かなかったらどうしよう(笑)バックして戻らないといけないのか?(笑)
恐る恐るゆっくり走ってゲートに近づくと・・・・ドキドキ
ウィーン!!
とゲートが開きました!!
後ろから車も来ていたのでドキドキしていましたが、無事開いてくれました!
いや~緊張した
これで自主運用ETCが使えることが分かりました!!
まとめ
今回、自主運用で自分で設置するUSB電源のETCを買って実際に使ってみました。お店で設置すると、本体や工賃で元が取れるか分からないくらいの高額なETCですが、自分で設置することでかなり価格を抑えることが出来ました。
またモバイルバッテリーで給電出来るので手軽でコンパクトなのがいいですね。必要な時だけ設置出来るのが最大のメリットで、他のバイクや自動車に乗り換えてもそのまま使えるのが最高です。
法規的にはグレーな部分はありますが、特に料金をちょろまかしたり、詐欺的な事をしている訳ではないので問題ないかと思います。しかし、使用する際は自己責任でお願いします。
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